売り手市場がつづく今、優良企業への転職チャンス

しばらく求職者優位の売り手市場が続いている転職市場ですが、特に2018年はバブルと言っていいくらいのレベルでにぎわっています。このような好景気の裏にあるのが、2020年の東京オリンピックに向けた建設需要の増加。開催国を問わず、オリンピックに向けて景気がよくなり、終わった後はその反動で景気が悪化する傾向にあります。景気悪化に備え、2019年頃から採用を控え始める企業が出てくることも考えられます。転職活動は2018年のうちに終わらせておくのがベストです。今ならこれまでは敷居の高かった優良企業も門戸を開いています。基本的にどこの企業も人が足りていないため、当然、提示条件も過去より向上しているといわれています。

これから不安定になっていくことが予想される転職市場。ですが業界によっては、景気に左右されることなく常に新たな人材を求めている業界もあります。それが医療・介護・福祉業界です。そう遠くない2025年に800万人の団塊の世代が75歳を迎える「2025年問題」が待ち受けていますが、それにきちんと向き合える人員が確保できていないのが実情です。特に人材不足が深刻化しているのが看護師。現状、2025年までに必要とされている数より50万人ほど足りません。ハードな労働環境から離職率も高くなっており、看護師免許を持ちながら看護師の職についていない潜在看護師が全国に70万人いるといわれています。この潜在看護師が少しでも復職してくれれば、人材不足は徐々に解消されていくでしょう。そのため、さまざまな医療機関で待遇改善の動きが進んでいます。

看護師が活躍できる場は医療機関だけではありません。介護施設やコールセンターでの相談業務など、看護師のスキルが活かせる求人はどんどん増えており、潜在看護師はもちろん現職の看護師も転職しやすい環境になってきました。看護師としてのスキルを磨いてキャリアアップをめざす、看護師の資格を活かして働く環境そのものを変える、といったような選択肢の中から自分らしい働き方を選ぶことができます。看護師の転職活動も一般企業と同じようにパソコンやスマートフォンで行うのが一般的。医療業界、特に看護師にしぼった求人サイトも増えています。老舗のスーパーナースはもちろん、いろんなサイトをチェックしてみるといいでしょう。

転職市場における売り手市場がいつまで続くかは誰にも予想できません。たくさんの選択肢が用意されている今だからこそ、冷静になって自分の今後を見つめ直す必要があるのではないでしょうか。